hideboxのブログ

淡々と情報を書いていますが、生成AIによる自動ブログではなく、生身の人間が書いたオリジナル記事です。

ASUS P4PE(Pentium4)にWindows8をインストールできるか(鍵はNXビット対応)

サブマシン(3台目)の自作PCは、2003年に組んだPentium4マシン。
マザーボードASUS P4PE (ソケット478)
・CPU:INTEL Pentium4 2.4G (Northwood)
・メモリ:1.5G
・OS:Windows XP
という構成。
これにWindows8がインストールできるか以前試してみた。正確には2012.10.1の記事に書いた評価版「Windows 8 Release Preview」をインストールしてみた。
Pentium4は32ビットCPUなので32ビット版を選択、DVD-ROMに焼いたインストールディスクから起動してみたところ、
最初は「Windows」ロゴが出て何やら読み込み動作していたけど、しばらくするとエラー表示が出て停止した。


 


エラー内容は以下の通り。
Your PC needs to restart.
Please hold down the power button.
Error Code: 0x0000005D
Parameters:
0x030F0207
0x756E6547
0x49656E69
0x6C65746E

ググってみると、この「0x0000005D」はスペックが足りていないPCにWindowsをインストールしようとした場合に出るらしい。


調べてみるとこの「Release Preview」以降から必要スペックがこっそり追加されていて、それ以前の「Consumer Preview」までは動いていたPentium4マシンが動かなくなったりしているらしい。
そのWindows8のシステム要件で気になるのが、
プロセッサ: PAE、NX、SSE2 をサポートする 1 GHz 以上のプロセッサ
というところ。
PAE、NX、および SSE2 とは何か、そしてそれを PC でサポートすることが Windows 8 を実行するためになぜ必要なのか。

CPU-Zを起動してみると、使っているPentium4は、SSE2には対応しているらしい。
http://www.cpuid.com/softwares/cpu-z.html
PAE(物理アドレス拡張)はPentium Pro以降なら大丈夫のはず。



気になったのが「NXビット」で、P4PEのBIOS設定を見てみたけどそんな設定はなし。Win8リリースに対応して新BIOSでも出ないかと見てみても動きはなし。


それではということで、Windows8ダウンロード購入ページで購入ボタンを押したときにまず実行される「Windows 8 アップグレード アシスタント」を試してみた。
すると「要確認」がいくつか出た。



そしてさらに詳細を表示したところ、例の「NXビット」に関わる項目が。
「お使いのプロセッサで NX がオンになっていないか、NX がサポートされていない可能性があります」



どうやらマザーボードBIOSというよりもCPUそのものがNXビットに対応していない模様。
詳細を確認するために過去のCPUの機能をWikipediaで調べてみた。
Pentium 4 - Wikipedia
NXビットはインテルの表記では「XDビット」というらしい。そしてWikipediaの該当ページに「XD-bit対応」の有無が書いてあった。
NXビット(XDビット)に対応したのは、Prescottプレスコット)のLGA775版の一部からの模様。
つまりP4PEで使えるソケット478版はすべて非対応ということ。
インテルのデータシートを見ても、それらしい項目「Execute Disable Bit」は「No」になっている。
http://ark.intel.com/products/family/581/Intel-Pentium-4-Processor/desktop
http://ark.intel.com/products/27438/Intel-Pentium-4-Processor-2_40-GHz-512K-Cache-533-MHz-FSB


CrystalCPUIDではNX/XDの対応・非対応が表示されるようなので試してみたら、やはり非対応の様子。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/hardware/se247149.html



CPUが対応していればインストーラが強制的にNXビットをオンにしてWindows8をインストールする場合もあるみたいだけど、CPUそのものが非対応ならちょっと無理じゃないかと思った。


というわけで、
ASUS P4PE (と、それに使えるPentium4)ではWindows8はインストールできない
という結論。P4PEにインストールできる最後のWindowsは、Windows7ということに。
追記:実際にインストールしてみた。
ASUS P4PE(Pentium4)にWindows7をインストールしてみた (2013.9.29)


まあWindows8は軽いし、スペック的にはPentium4あたりでも充分動きそうだけど(実際、Consumer Previewの頃には「Pentium4でもサクサク」といった話もちらほら)、あまり古いプロセッサでホイホイ動かれては新しいCPUやPCが売れないのでこういう設定にしたんだろう。過去のOSリリースでもこんな切り捨てはあったけどちょっと残念。
Windows XPのサポート期限(2014年4月8日)が過ぎたら、いま他のマシンで使っているWindows7でも入れてみようかと思っている。


ちなみに、別のサブマシン(ASUS P5B + Core 2 Duo 2.4G)ではWindows8は無事インストールできた。
サブ自作PC(Core 2 Duo E6600・P5B)にWindows8をインストールしてみた (2012.10.28)


Windows7のサポート期限は2020年1月14日。これでPentium4マシンを延命という手も。
マイクロソフト プロダクト サポート ライフサイクル


追記:(2015.8.14)
Windows10が2015年7月にリリースされてから、またこの記事へのアクセスが増えてきた。
「タダで古いPCが蘇るのではないか」的な期待をしながら旧PCに入れてみたけど動かない人が大勢いる模様。検索語は「Windows10 NX 回避」みたいなものが多い。
以前書いたように私は諦めたけど、引き続き可能性を探す人は次のことに注意。
・必要な機能を飛ばしてムリに動かすのは「完動」じゃないかもしれない。気になるマイクロソフトの言い分として「セキュリティ強化のためNXを必須にした」というものがあって、単なるPCスペックチェック以上のことをやっている場合、セキュリティが弱い不完全なOSになるのでは?という不安がある。仮に起動したとしても、常用するのではなく起動画面をちょっと見たい人向けかもと思っている。
・画期的そうに見える機能をタダで提供するサイトにはウィルスなどのワナがあるかもしれない。携帯アプリにも時々見かける詐欺アプリのような。
くれぐれも気をつけて。